どうやら、日産キックスの納期が当初よりも早くなっています。
納車が近くなり、エアロパーツがどのような感じに仕上がっているのか、実車を見るのがとても楽しみです!
従来のキックスとキックスe-POWERで変わったことは?
Youtubeの動画にe-POWERでは無い新興国向けのキックス(以降、旧型キックスと言います。)の衝突安全性能と回避性能をテストしている動画を見つけました。
タイ王国と日本で販売されているe-POWER搭載のキックス(以降、新型キックスと言います。)は単に電動化しているだけでなく、構造も改良されています。
この違いはどの程度出てくるのでしょうか。
まだ、発表されたばかりであり、テスト結果が公表されていませんが、少し気になりましたので考えてみます。
新旧キックスの衝突安全性能の違い
まず、障害物に対するオフセット衝突安全性能です。
旧型キックスの衝突安全性能結果
https://www.iihs.org/ratings/vehicle/nissan/kicks-4-door-hatchback/2020
この衝突安全性能結果を見る限り、旧型キックスでも比較的良好な結果と言えるのではないでしょうか。
最近の車には標準装備されているエマージェンシーブレーキのほか、新型キックスでは車体の剛性も高くなっていますので、これ以上結果が悪くなることは無さそうです。
加えて、新型キックスを購入するまでニーエアバッグというものを全く知りませんでしたが、この動画を見れば、装備していることによる安心感の違いはありますね。
以下、2020/11/1追記
ASEAN NCAP(ASEAN New Car Assessment Program)が新型キックスのオフセット衝突試験の結果を公開しています。
テストの総合評価は、ファイブスターということで安全性能は極めて高い結果になっています。
最近の車両はほとんどがファイブスターになっていますので各メーカー共に安全性能の高まりが分かります。
テスト結果の詳細は、以下のサイトのDOWNLOAD REPORT(PDF)から確認できます。
ASEAN NCAP NISSAN KICKS Full result
https://aseancap.org/v2/?p=5136
レポートの中で両脚のダメージが少し悪い結果になっていますが、テスト車両の映像を見る限り、サイドエアバッグとニーエアバッグが付いていないようです。
日本で販売されている仕様では、それらのエアバッグが標準で装備されていますので、よりダメージは少ないと考えられます。
一方で、動画の中ではサイドミラーの死角に入った車両や歩行者を運転者に知らせるBSW(後側方車両検知警報)が装備されていることが分かります。
日本仕様ではオプションでも付けることができません。
なぜ、オプションでも選択できないようにしてしまったのか。ここは残念なところの一つですね。
新旧キックスの回避テスト結果の違い
次は回避性能テストです。ムーステストと呼ばれているそうで、急ハンドルを切ったときの車両の安定性を測るものです。
以下の動画を見てわかる通り、横転一歩手前まで横方向に力が掛かっていることが分かります。
このテストは重心が高いほど、急ハンドル時の安定性が悪くなることから、比較的全高の高いSUV自体が不利になるものです。
その中でも旧型キックスは横転まではしないまでも評価は低いものであると言わざるを得ません。
e-POWERを搭載した新型キックスではどうでしょうか。以下のポイントで結果が変わってくるのではないかと思います。
旧型キックスと新型キックスの異なるポイント
駆動用バッテリーの床下搭載による低重心化
新型キックスでは、約1.5kWhのバッテリーを搭載しています。仕様を見ても分かる通り、重量もガソリンエンジン車よりも増加しています。
車体の剛性強化
車体は旧型キックスと同じものではなく、改良されています。主に車体下部の構造体強化、サスペンションの強化が施されています。
参考リンク先:motor-fan.jp
https://motor-fan.jp/article/10016003
電動機による姿勢制御の高速化
私は雪の降る場所に住んでいないので体感していませんが、e-POWERユーザーから雪道に強いなどのコメントを見たことがあります。
このように電動機とVDCの相性の良さから分かる通り、エンジン車よりも緻密なトラクションコントロールが急ハンドル時の安定性に貢献するのではないでしょうか。
このような違いがあると考えられます。
結果は全然変わっていないかもしれませんし、大幅に安全性と安定性がアップしているかもしれません。いずれにしても、実際のテスト動画を見てみたいですね。